これまでに多くの抗体医薬品が開発され、がんの治療に用いらています。抗体医薬品の技術を一歩進めた二重抗体の開発が進んでいます。
二重特異性抗体とは二つの抗体を結合した人工タンパク質です。異なる抗原やエピトープを同時に認識することができます。 この「2つの標的」の機能性により、さまざまな病気の治療へ応用されています。従来の抗体医薬では達成できない効果が期待され、造血器腫瘍に対する免疫療法の治療薬として3種類の薬が登場しています。また、血友病に対する凝固因子機能代替薬も上市されています。

これから、白血病治療薬であるブリナツモマブ、悪性リンパ腫の治療薬であるエプコリタマブ、多発性骨髄腫の治療薬であるエルラナタマブ、血友病治療薬であるエミシズマブについて紹介していきたいと思います。